タナカ ルガーP08 4インチHW 1918エルフルトver. |
2021/12/29 |
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Luger P08 4inch HW 1918Erfurt version |
ブローバックガスガン
可変ホップアップシステム
全長 219mm
重量 640g
装弾数 15発
価格 30,580円 (税込)
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第一次世界大戦が始まる数年前の1908年にドイツ軍に制式採用されたルガーP08は
ドイツ武器弾薬製造会社(DWM)が開発したトグルアクション式のオートマチック
ピストルで、30年後に後継機ワルサーP38が制式拳銃の座を引き継いだ後も
第二次世界大戦が起きてワルサーP38が供給不足になると、それを補うために
当面の間生産され続けました。
その独特な作動構造から「尺取虫」の愛称で呼ばれ、造形芸術と言えるその姿は
ナチスの幹部達にも愛好され、特注で作らせたゴールドメッキを施したルガーP08を
贈り合ったそうです。
どうりで、バイオハザードとか怪しげな場面にゴールドルガーが登場したり、劇中で
それっぽい組織の幹部とかが持ってたりする訳ですね。
こんなのを

しかしオートマチックピストルとしては、かなり初期の物なので加工精度は悪く
職人が一丁ずつ調整しながら組み上げていました。
同じ部品でも交換すると、再度調整が必要なため、組みあがった銃の部品には
同じ番号の刻印が施されました。
トリガーガードの内側の空間が狭く、手袋をした手では扱いにくい等軍用銃としても
問題が多い銃でした。
因みに、この銃の「ルガー」は社名では無く、開発者のゲオルグ・ルガーから
つけたもので、語呂が良いので正式名称っぽく定着してしまったらしい。
この銃のために開発された9mmパラベラム弾は、後継機ワルサーP38や
ベルギーの傑作銃ブローニングHPに採用され世界中に広まり、軍用銃の
スタンダードな弾薬となりました。
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今回はタナカ製ルガーP08のヘビーウエイト樹脂モデルです。
最近はスチールジュピター・フィニッシュと言う仕上も加わっていますが、まだ
お目にかかった事は無いので、一度拝見したいものです。
今回のヘビーウエイト(以降HW)モデルは、「1918Erfurt バージョン」で
まさに1918年の第一次世界大戦終結までP08を生産し続けた、プロイセン政府所有
兵器工場であるエルフルトの刻印が施されたバージョンです。
HW樹脂の質感は、マットな仕上の中にも鈍い輝きがあり雰囲気があります。
トグル部分の亜鉛ダイカスト製パーツとの質感の相性も良いです。
残念ながらグリップは樹脂製ですが、木製グリップパネルの雰囲気は
出てると思います。
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フレームやバレルのパーティングライン(成型痕)は綺麗に処理されていて
全く痕跡は分かりません。
トリガーガードの内側とか、外観をなめ回す様に見ても綺麗ですね。
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レシーバー前方左側面にシリアルナンバーの刻印があり、その他のパーツも
下二桁の同じ数字が刻印されています。
これは実銃での、折角調整したパーツが入れ替わってしまわないための刻印を
再現したものです。
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レシーバートップには、製造年の1918の刻印が。
トグル部分には、プロイセン政府所有の兵器工場を表す王冠マークの刻印。
その下にあるエルフルトが、兵器工場の所在地なのか、兵器工場の名前なのかが
よく分かりませんでした。
ベルリンの南西300㎞にエルフルトっていう都市があるのですが、そこの事なのか?
そこなら、当時のプロイセン王国領だったので。
製造した企業名の刻印は、後に秘密保持のため秘匿コードのアルファベット表記に
変えられたため、味のある刻印はこれが最後だったのかも。
レシーバー右側面の最終検査を示す鷲のマークは、プロイセン王国の国旗に
登場するもので、現在のドイツ政府旗にも引き継がれています。
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フロントサイトは一体成型で、背面には反射防止のセレイションが
施されています。
リアサイトはV字型に切り込みの入った簡素な物で、切り込みも小さいので
サイティングは、やり難いですね。
リアサイトは、トグル上に設置されているので、ブローバック作動中は当然ながら
照準する事は出来ません。
レシーバー後端には、ランヤード(吊り紐)を取り付けるランヤードリングがあります。
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マニュアルセイフティはレシーバー左側面後部にあります。
セイフティ・レバーを後方にスライドすると、セイフティ・プレートが下からニョキニョキっと
せり出てきて、シアーバーが動くのを妨げて撃てなくすると言う単純な構造。
セイフティ・レバーをセイフティ位置にすると、「GESICHERT」という文字が
出てきます。
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マガジンの装弾数は15発。マガジン・フォロアーのスリットは右サイドにあります。
付属のBBローダーを使って装てんしますが、マガジン・フォロアーも下げ易く
作られているし、15発なのでマガジンリップから手でBB弾を装てんした方が早いかも?
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ホップアップの調整は、フレームからレシーバーを外して行います。
まずマガジンを抜いて、バレル&レシーバーをショートリコイル(後退)させた状態で
ロッキング・ボルトを90度回し下げますが、これが固い。
本当に動くのか?と思うくらい固いですが、何回かガチャガチャやってたら
動きました。(何故か次回以降は比較的スムーズに動く様になりました)
次にコッキングしてトリガープレートを外し、バレル&レシーバーを前方に抜きます。
途中引っ掛かって抜けない時は、サブシアーバー先端を押し込みながら
スライドすると抜けます。
チャンバーの真下辺りにホップアップ調整用のネジ穴があるので、付属の六角ネジを
挿して回し調整します。
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後は同じ手順で組み直して、試し撃ちをしてから、また分解してホップアップ調整の
繰り返しになります。
ん~これは面倒くさい。
バレル&レシーバーをフレームに戻す時に、引っ掛かりがあって最後まできちんと
戻らない時は、シアーを内側に(右方向に)スライドしてハンマーダウンさせると
戻ります。
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実射

ホップアップ調整の面倒くささや、ハンマーが起きていないとマガジンの抜き差しが
出来なかったり、分解した後は一時的に作動が渋くなる事があったりなど、なにかと
手間なのですが、これも「味」と捉えるべきなのでしょう。
なんたって実銃が開発されたのは、第一次世界大戦より何年も前の事なのですから。
グリップも角度があるので、今時のハンドガンの感覚で腕を伸ばして構えると
銃口が、ちと上を向いちゃいます。
トリガープルの感触も少しゴリゴリ感がありますね。
オートマチックピストルの走りとも言える骨董品が、リアルなエアガンにモデルアップ
され、見事に再現されたトグルアクションのブローバック作動を目と手に伝わる
感触で楽しむのも、乙な物です。
フィールドで勝つためなら、マルイのハイキャパ辺りを持って行って下さい。
それとは少し次元の違うエアガンがルガーP08なのです。
とは言え、若干初速は低いものの、ホップのお陰で伸びやかな飛びを見せるし
ホップアップが安定してくれれば、集弾性も悪くなさそうです。
暖かい季節なら、実射性能も良くなりそうですが、今の時期にブローバック・ガスガンを
レビューするのは、酷だったかな。ガス圧も不安定になり易いし。
寒いせいかブローバック作動も大人しくて、リコイルショックは無いと表現していい
レベル。作動自体は確実に動いてくれますし、ホールドオープンもちゃんと
掛かりますけどね。
ナチスのコスプレに身を包み、ルガーP08を握り締めながら突撃し瞬殺されるのも
粋かもしれません。
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タナカ ルガーP08 |
17.3℃ 44% |
0.20gBB弾 平均初速 |
62.6m/s |
1発目 |
63.2m/s |
2発目 |
62.2m/s |
3発目 |
63.1m/s |
4発目 |
62.4m/s |
5発目 |
62.3m/s |
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距離 10m 半径2cm刻みの円 0.20gBB弾10発 |
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